豊田市社会科自主研サークルに参加しました。
今回は、豊田市市木町の堂外戸遺跡の発掘調査です。
この遺跡は、縄文から古墳時代までの複合遺跡で、今年3月には、愛知県内最大の大型竪穴住居が発見されました。
現場集合
ここで、担当の森さんからお話がありました。
・豊田市にある遺跡は約500だった。市町村合併により約1,100と倍増した。
・「カイト」という地名のところは、昔立派な建物があった場所に多い。
・市営住宅の建て直しのために工事をして発見された。
・古墳時代のムラとして、大きな溝が見つかった。また、棟柱建物が見つかった日本で一番東の遺跡。
いよいよ、発掘開始です。
まず、道具が配布されました。
そして、現場へ。現在の表面を削って出てきた当時の地面を「地山(じやま)」と言うそうです。
地山は、人工的な部分と、自然に残っている部分の色が違うそうです。
今回、私たちが発掘する場所は、白い線が引いてありました。
前の方に空いている穴は、柱の穴だそうです。
いよいよ一斉に掘り始め。みんな真剣です。
白い線の内側を3センチくらいの深さで横に掘っていきます
お隣では煮炊きのふたも、出てきました。
約1時間、こんなに出てきました。
次は、事務所の中に入って「洗い」を体験しまた。
古墳時代の土師器は、とても柔らかく、力を入れてこすると磨り減ってしまいます。
水につけてたたくようにうして土を落としました。
外側が黒い破片。火にかけたて表面だけが黒くなったものだそうです。(弥生時代)
私が「洗い」をしたものです。
注記(ナンバーリング)の作業を体験した方もいました。
発掘された一片一片にポスターカラーで番号をつけます。
面相筆によるとても細かい作業でした。
その後、堂外戸遺跡の発掘品をいくつも見せていただきました。
これは、復元された弥生式土器。
之も弥生時代の土器です。
縄文時代のような文様が入っています。
「いなかくさい弥生式土器です。」と言われました。
この地域は、縄文の様式がなかなかぬけなかったそうです。さすが三河地方、昔からそうなのか、と感心してしまいました。(米作りを受け入れなくても、豊かな生活ができたから、と言われましたが。)
土器の歴史をたどると、
縄文式土器、弥生式土器、そして古墳時代に土師器(はじき:野焼きによる)から須恵器(すえき:登り窯による)へと発展していったそうです。
土師器は、庶民が利用していたそうです。下の写真そのままの形で発見された土師器だそうです。
土師器の中です。これだけのものを作るのにどれだけの技術が必要なのか、と思いました。
この遺跡で発見された勾玉(まがたま)です。大変小さいです。
古墳時代でも4,5世紀、勾玉は、大王の装飾品でしたが、6世紀には庶民にも広まり、祭のとき榊に飾りとして使われたそうです。緑色でとてもキレイでした。
縄文時代の石器・石ぞく。石を割って作った槍の先です。ナイフのようでした。
森さんが発掘にまつわるお話をしてくださいました。
・人が住まなくなると、2,3年で表面に土がたまる。穴のようなところは特に埋まっていく。
・調査は、発掘に2年かかったら、整理に2年かかる。そしてやっと報告書が完成する。
・この地域は、縄文の伝統が強い地域。
・つぼは貯蔵用。かめは煮炊きに使う。かめの底が丸いのは、すわりは不安定だが、火の伝
導、熱効率はこの方がよい。
・この地域の遺跡から骨は出てこない。酸性が強いため残らない。
・一度発掘したらもう元にはもと゜らない。発掘も一つの破壊である。20年30年後に発掘すればわかることが多いかもしれない。
今回、参加させていただいて、科学の最先端は、とても泥臭いものであることを知りました。
私たちが得る情報の背景にはこうした、地道で気の遠くなるような膨大な取り組みがあることを改めて知りました。
日本国中でこうした取り組みの成果を共有し合い、古代日本の全体像を明らかにしていく。
ロマンを感じます。
今回お話をいただいた森さんに、ゆとりを感じるのは、対象しているものの大きさでしょうか。
私たちがおじゃました後、また担当の方たちがその続きを発掘にあたってみえました。

すばらしい体験をすることができました。
担当してくださった先生方、ありがとうございました。
私のターバンさんの印象は、
スマートです。
(十大ニュースの歯の事件を知るまでは特に!)
了解しました!
私は、教育学部、専攻は社会です。
今年もよろしくお願いします。
さて、学部は・・・・
商学部でした!でも、簿記すらよく分かりません(泣)
けっこう、いい加減な人間ですがよろしくお願いします(笑)
文系とすると、学部は法学部でしょうか?なんなとなくそんな気がしますが、いかがでしょう?
でも、学生のころは生物、地学が好きだったし、物理もいい成績取ったことがあって、国語は苦手でしたから、本当は理系に行くべきだったのかも知れません。
理系にいっていたら、人生変わっていたのでしょうね(笑)
割れた植木鉢や、茶碗のようなものばかりです。
ただ、古代人が使った、どんなことをしたんだろうと思うとワクワクしてきます。
感動を覚えますね。私は歴史が大すきです。娘の名前にも「史」の字を入れました。
ダーバンさんは、文系、理系どちら?
私の予想は理系ですが、いかがですか?
古代人も、そう信じて装飾に使ったと思います。
地道な作業ですね。発掘に2年整理に2年。気の遠くなるような作業のようですが、古代のロマンを感じながらの作業は、苦労ではないのかもしれませんね。
イメージはありましたが、こうして身近なレポートを目にして、私もなぜか古代ロマンにワクワクしています。
子供たちはこの写真にとても興味をもちましたが、掘られてでてきた石や陶器はがらくた?に見えてしまったようで、彼らにはまだまだ、古代ロマンは遠い世界のようです。ホンモノを見る目を養わせたいものです(~_~;)
貴重な体験、うらやましいです。
私もやってみたくなりました。
長い長い年月の積み重ねの上に今があるのですね。
何でも便利になってしまっている現在において、歴史の重みを感じることはとても大事なことだと思いました。
化石の発掘と同じなんですね。
当たり前のことですけど、今回の記事を読ませてもらって、
たくさんの画像をみせてもらって、なるほど・・・とうな
づくことばかりでした。
歴史を紐解く作業は、やはり時間がかかるものなのだと
よくわかりました。
土器や勾玉など、最近、その流れを汲んだように感じる
ものに魅力を感じます。
素焼きの植木鉢や天然石のアクセサリーなど。
自然の素材はやはり人の心に近いのかなと思いました。
勉強になりました。
ありがとうございました。
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